長崎中材業務研究会

『 中材業務における質の向上と日常での不安や疑問点の解決の場所を提供する 』をもとに、セミナーを通じて皆さんと学び、意見・情報交換を行いたいと思っています。

第3回 九州地区滅菌同好会合同講演会 参加しました

10月27日(土)
『 第3回 九州地区滅菌同好会合同講演会 』が鹿児島県で開催されました。
イメージ 1
イメージ 2
 
 
 
「高圧蒸気滅菌の日常管理」をテーマとして、各研究会より1名ずつ、4名による発表が行われました。それぞれ、各病院での管理や事例などが発表され、そこに対しての質問も活発に行われました。

講演として、
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 微生物学分野 西順一郎先生により、
「 中央材料室と滅菌技師・士に望むこと 」

特別講演として、
川崎医科大学附属病院 麻酔・集中治療科 谷野雅昭先生により、
「高圧蒸気滅菌の質保証について」

がそれぞれ行われ、大変学びの多い時間となりました。



次回、第4回の九州滅菌同好会合同講演会は2年後、2020年に長崎で開催予定です。長崎中材業務研究会として、九州地区でのつながりを継続し、盛会となるよう準備していきますので、ご期待ください!



おまけ

鹿児島で食べたラーメンが凄く美味しかったです!
超濃厚でした(^_^)v
イメージ 4
イメージ 3イメージ 5
 
 
役員 : 森野
 
 
 

第31回セミナー アンケートに頂いた質問への回答です。

第31回セミナー後のアンケートにて頂いた質問への回答です。
回答が遅くなり申し訳ありませんでした。ご参考頂けると幸いです。

「持ち手が木製のドライバーがあります。滅菌しているのですが、持ち手の木製の部分が変色しているようです。血液が完全にとれていない印象があります。他施設はどう処理しているでしょうか?」

ご質問ありがとうございます。
 「木製」という事ですが、ドライバーのメーカーが分かりましたら、お問い合わせ頂き材質をご確認下さい。手術器械のドライバーやノミのハンドル部分は通常、ベークライト樹脂が使われていますが、木材であれば手術器材としては不適正です。木材は多孔質であるため、手術時に付着した血液などの汚染を除去する事が難しく、洗浄不良、感染のリスクが高まります。また、洗浄剤などの薬剤残留のリスクも高まります。

 ベークライトは樹脂であるため、液体が染み込む事はないと考えられます。汚染が除去できていないと感じる場合は洗浄方法の見直しを行って頂ければ良いかと思います。私の勤務病院では汚染に応じて酵素洗剤で浸漬後洗浄し、ウォッシャーディスインフェクターに入れています。

 イメージ 1ベークライト樹脂は硬質ですが脆い一面もあり、耐衝撃性は高くなく、欠け、割れが生じることがあります。また耐熱性に優れていますが、長期間の使用により変色が生じます。状態に応じて修理や買い替えを考慮した方が良いと思います。
 
 
 
 その際、ハンドル部がベークライト樹脂ではなく、金属製のものや、一部メーカーではPEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)を使用したものもあります。ご使用のドライバーと互換したもので選択出来るようでしたらご参考下さい。
イメージ 2
上:PEEK樹脂  下:ベークライト樹脂  (写真はいずれもノミ)
 
 
文責:森野

第31回長崎中材業務研究会セミナー アンケート集計結果

第31回セミナーのアンケート集計結果です。
台風の影響にある中、
第31回 長崎中材業務研究会セミナーにご参加頂き誠に有難う御座いました

イメージ 1

アンケート集計結果です。

参加者:34


アンケート回答者:24


1. 貴病院・施設の床数はどのくらいですか。


入院ベッド無し : 2名
19床以下 : 1名
2099床 : 1名
100199床 : 12名
200床以上 : 8名


 2. あなたの職種は次のうちどれですか。


医師 : 0名
看護師(病棟勤務) : 3名
看護師(中材・手術室勤務) : 8名
看護補助者 : 7名
委託業者 : 1名
その他 : 5名 (歯科衛生士・助産師など)


3. 滅菌技師の参加者

   2種滅菌技士 : 11名


4. 本日のセミナーについてお聞きします。


   1) 講演Ⅰ「中材業務における発見」の内容はいかがでしたか。


 ・ 大変良かった : 10名
 ・ 良かった : 10名
 ・ どちらでもない : 3名 


   2) 講演Ⅱ「材料部に関連するヒヤリハット実例とその対応策、
     注意点」の内容はいかがでしたか。


 ・ 大変良かった : 11名
 ・ 良かった : 9名
 ・ どちらでもない : 1名

 

 3)  今回の講義の実例を含め、
         中材でヒヤリハットを発見した事はありますか?お選び下さい。


 ・ いいえ : 2名
 ・ はい  : 21名 ⇒ 報告していますか?
                ・はい :20名  ・ いいえ : 1名

質問 ・ ご意見 ・ ご要望など。
 
・ とても大事な観点からの提案でした。役に立てます。
 ・ 研修内容参考になりました。有難うございました。
 ・ 洗浄・滅菌の手順に関して、スタッフ内の知識・経験に差がある。
 ・ パワーポイントの背景色が濃いのでメモが書きづらい。
 ・ 今回は部屋が狭く感じました。次回は広い部屋を希望します。
 ・ 大変興味深い内容でした。次回も参加できればと思います。
 ・ 20年以上1人でやっていた前任者が退職し、私が責任者となり異動して
  きました。申し送られましたが本当にこれで良いのか?と悩む毎日です。
     このセミナーで「あるある!」と勉強になりました。



貴重なご意見、誠に有難う御座いました。ご指摘頂きました内容につきましては、今後のセミナー運営の参考にさせて頂きます。

また、今回のアンケートにて下記の質問を頂いています。
回答については改めて行なわせていただきます。今しばらくお待ち下さい。

『 持ち手が木製のドライバーがあります。滅菌しているのですが、持ち手の木製の部分が変色しているようです。血液が完全にとれていない印象があります。他施設はどう処理しているでしょうか? 』

本日の第31回長崎中材業務研究会セミナーは予定通り開催致します。

おはようございます。
本日14時から第31回長崎中材業務研究会セミナーを開催致します。
台風の影響で降雨が予報されています。参加者の皆様、関係者の皆様にはお足元にご注意いただき、ご来場いただきますよう宜しくお願い致します。

第31回長崎中材業務研究会セミナーの案内

第31セミナーのご案内です。
 ※訂正です! 
 会場は 3階 講堂(誤)→ 3階 大会議室(正)です。



 
 
 
 仕事をしていて、ヒヤリとしたり、ハットしたりしたことはありませんか?今回は材料部に関するヒヤリハットについての講座です。キーワードは「発見」です。皆様の参加お待ちしております。

   
長崎中材業務研究会ホームページ
セミナー案内は上記ホームページよりダウンロードできます。
 
イメージ 1



 

第30回長崎中材業務研究会セミナーを開催しました。

第30回長崎中材業務研究会セミナーを開催しました。

イメージ 1
   今回は第30回記念セミナーということで1日を通して多岐にわたる講師の講演を受講することで、多くの知識を得る事ができました。
江崎先生・日高先生の講演では、大学病院での専門業者による洗浄方法の実際を詳細に知ることができました。器械1つ1つを丁寧に扱い、適切な洗浄方法を行ったうえで、洗浄評価を行っていくことは病院の規模に関係なく共通であり大事なことだと感じました。
栗原先生の講演では滅菌の確認方法について学ぶことができました。洗浄は目視にて直接評価することができるが、滅菌は肉眼では見えない、微生物殺滅の確認を行わなけれればならない。そのためには、日常的に物理的インジケーター、化学的インジケーター、生物学的インジケーターを確認する必要がある。未滅菌のまま払いだされた事例も紹介された。私たちもこのようなことが起こらないように注意はしているが、ひとつひとつ確実にインジケーターを確認し、また、現場での使用する直前の最終確認も重要だと思いました。
江嶋先生の講演では普段から病棟・外来・手術室に払い出す器械や衛生材料を包装している滅菌バッグについて、そのしくみや管理方法に関して、初めて知る内容もありました。滅菌紙はコピー用紙などに使用されている上質紙とは異なる点が多々あるということである。微生物バリヤ性と適切な透気抵抗度を有し、適度な強度と硬さで作業性が良い。高圧蒸気滅菌にも耐えうる耐水性も付与されている。この特有な滅菌紙を用いて、ヒートシールや滅菌を確実に行い、適切な場所にて保管し、破損の有無を確認することで、滅菌物は安全に患者に使用されると実感しました。
 川上先生の講演では、トレーサビリティーについて詳しく知ることができました。トレーサビリティーは、追跡可能性と訳され履歴を記録し、確認できることである。5W1H(When:いつ、Where:どこで、Who:だれが、What:なにを、Why:どんな目的で、How:どのように)が基本であり、医薬品・インプラント血液製剤などに関しては確率されているが、再使用される医療器材のトレーサビリティーは困難な状況である。しかし、人命を預かる手術に使用する器材には高い安全性が求められ、患者情報を関連づけることが重要となっている。
当研究会より長崎県内で2施設目の導入であるLTSF滅菌器について発表を行った。LTSF導入の経緯、特徴、使用後の評価、問題点などを述べた。質疑応答では、使用している滅菌バッグの種類について問われた。導入して半年しか経過していないこと、長崎県内ではまだ数少ない滅菌器であることから、今後も機会があれば、発表を行っていきたいと思います。
四宮先生の特別講演では、病院における中材の役割・立ち位置など、同じ病院内でも実際に現場で働くスタッフ以外が、どのような方法・内容を行っているのか知り得ることはあまりない。しかし、院内の再処理器材を安全に処理し、患者へ提供できるか否かは、中材にかかっている。そのことを常日頃から念頭において、院内の安全に対する責任感を持ち、スキルアップに努めていきたいと思いました。

報告者:役員 田中