長崎中材業務研究会

『 中材業務における質の向上と日常での不安や疑問点の解決の場所を提供する 』をもとに、セミナーを通じて皆さんと学び、意見・情報交換を行いたいと思っています。

第23回長崎中材業務研究会セミナーを開催致しました。

第23回長崎中材業務研究会セミナーを開催致しました。
 10月24日(土)に第23回 長崎中材業務研究会セミナーを開催しました。
 内容は、清掃・防虫の重要性とインフル・ノロ対策といったとても興味深いものでした。
谷 保義先生の講義では、手術室・ICU・中材等の高度な保清管理が要求される施設においての様々な危害要素についてで、手術室のようにどんなに清浄度の高い空気清浄設備が整っていても、運用管理を誤ったり注意を怠ると、衛生害虫(ゴキブリ・ハエ)、病原微生物(MRSA緑膿菌レジオネラ菌)、空気環境(ホコリ・微生物のキャリアー)、ヒト(交差汚染)から病院感染などの発生要因となると話されました。
手術室や中材などの清潔を実現するためには、整理・整頓・清掃・清潔・躾・洗浄・殺菌が手段だということ必要ないものは廃棄し、常に掃除出来るようカートを付けたりなどの工夫をすると一気に掃除の効率が上がるということ、ゴミやホコリがない状態にし、直置きをしないこと、ゴミやホコリがない状態の維持と微生物汚染をなくし、各々の行動規範と個人衛生、殺菌効果を上げるための有機物の除去、殺菌レベルの品質向上などが重要になってくることがわかりました。
病院感染などの発生要因の1つにヒト(交差汚染)がある。人間の毛髪・爪・手のひら、特に手は最大の微生物汚染である。水道・ドアノブ・電気スイッチなどよくさわる場所は特に注意しないといけない場所である。こまめに手洗いや手指消毒、触る場所の擦式消毒は必要不可欠だと思いました。頭髪においては、汚染されている手で知らない間に触っていることで汚染されていく。その頭髪は、1日約55本抜け落ち職場では3分の1(8時間勤務)の頭髪が落ちているとのことでした。中材室や手術室でキャップを被るのは頭髪が落ちるのを防ぐのはもちろん、なるべく「髪を触らないようにする」ためだということを理解することができました。
 
峯 麻紀子先生の講義では、インフルエンザ・鳥インフルエンザ新型インフルエンザの違いが理解できました。インフルエンザを診断する場合も診断キットが完璧ではないということ、陽性で診断できるが陰性で否定できないということだ。陰性であっても上気道症状・全身倦怠感、関節痛などの全身症状がある場合は陽性と診断し,その対応をした方が良いと話されました。
 その他インフルエンザワクチンが今年から4価へなったことや、日本ではまだ認可されていませんが、鼻腔に噴霧するタイプの「フルミスト」の紹介やノロウイルスについてとても詳しく話されました。峯先生の講義はとても分かりやすいと参加者のアンケートへも書き込みがあり今後も行ってほしいと思います。
 お二人の先生方にはお忙しい中、講義をして頂き、ありがとうございました。
報告者:役員 西山

※FOSS研鑽会第103回研修会のお知らせ
 
 平成27年11月21日(土)9:55~16:20
 アクロス福岡 4階 国際会議場

 詳しくはFOSS研鑽会ホームページにてご確認ください。