第13回 長崎県南中材業務研究会セミナーディスカッション内容
第13回 長崎県南中材業務研究会ディスカッション内容
Q1. ➠ ボウィディックテスト(以下BD)を行う際、事前に暖気運転をして内 缶を温めておいたほうが良いですか?暖気運転が必要な場合、その時 に使用するデバイスも一緒に温めたほうが良いですか?
A1. ➠ 基本的には事前に暖気運転を行って頂いた方が、実際に滅菌を行う
ときに近い状態でテストを実施することが出来るので、より正確な
テスト結果を得られると思います。暖気運転の有無で合否にどの程
度影響が出るのか、使用するデバイスも同様に温めておいたほうが
良いのか、については各メーカーによって違いがありますので、各
施設で使われているメーカーへ確認をお願いします。
※BDテスト …高圧蒸気滅菌器の空気除去性能の確認だけでなく、蒸気の
質に異常がないかチェックすることができ、滅菌異常を早期発見するこ
とができます。
※暖機運転を空で行いBDコースに沿って行いましょう!
Q2. ➠ 高圧蒸気滅菌を行うときに、滅菌物の水濡れ防止のために布を用いる とのことですが、滅菌力が弱まったりしないのでしょうか?
A2. ➠ 高圧蒸気滅菌器は、蒸気が触れていれば布を用いても滅菌力が弱まることはないと思います。
ただし、各施設で器械の種類や条件が違いますので、PCD等を用いて確認することが望ましいでしょう。
乾燥不良の対策として布を敷くのはあくまで最終的な対策になります。水滴が多い場合は滅菌物の量を減らす、暖機運転を行い滅菌前に内缶の温度を上げておく、などの対策をまずは試してみてください。
※オートクレーブ内に滅菌物を入れる場合は前もって滅菌物を入れてオートクレーブの内缶の温度と滅菌物の温度差をなくしましょう。
Q3. ➠超音波洗浄機やウォッシャーディスインフェクターで管状の器械を洗 浄する場合、洗浄効果はどの程度期待できるのでしょうか?
A3. ➠メーカーや機種によって差異があるため、一概に洗浄効果を示すこと は出来ません。まずは各施設で使用されている洗浄機のメーカーへ確 認をとってみてください。管状専用ラックやコネクター等の購入を検 討されても良いと思います。
また、ナイスチェックなどを用いて洗浄効果を確認しながら行うとよ り良いと思います。
※ナイスチェック…管状器具内部残留タンパク質測定キット
※管状物洗浄時WDしか洗浄機がない施設は浸漬洗浄を併用して行うことがベストでしょう。
Q4. ➠ウォッシャーディスインフェクターなどの洗浄機フィルターも、
定期的に洗ったほうが良いのですか?
A4. ➠ほとんどの洗浄機には、フィルターを自動で洗浄・消毒してくれる機能がついているため、目立ったゴミや詰まりだけ除去して頂ければ各施設で洗浄・消毒を行う必要はありません。
各施設で自浄機能の有無を確認して頂き、無い場合は各洗浄機に準じた 方法で洗浄を行って下さい。